- 2025年1月17日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- トピック:地域紛争
イスラエルとハマスは1月19日から停戦することで合意した。今回の停戦は、イスラエルによるジェノサイドの被害者に多少の安堵をもたらすにしても、遅きに失する。
2023年10月から始まった戦闘で、パレスチナの人びとは容赦ない爆撃にさらされ、何度も移動を強いられ、間に合わせのテントで水や食料や基本的な物資も欠く中、必死で生き延びてきた。爆撃がやんだとしても、彼らの悪夢は終わらないだろう。
愛する家族の命を奪われ、あるいは自宅が瓦礫と化した多くのパレスチナ人にとって、停戦は、生活の立て直しや心の傷の癒しの始まりにすらならない。
人質となっているイスラエル人と拘束されたパレスチナ人の解放は、ひとまず、双方の家族にとって安堵となるだろう。だが囚われていた人たちにとって、味わった辛酸の記憶は消えることはないだろう。
イスラエルによるガザ地区への人道的支援の阻止継続は、かつてない深刻な飢餓を引き起こし、子どもの餓死も発生しており、事は一刻を争う。
これまでイスラエルに法的義務の遵守を説得できなかった国際社会はイスラエルに対し、ガザ地区全域に対し生活に欠かせない支援物質の配給を認めさせる責任を負う。現地では、負傷者や病人用の医療品、医療施設やインフラの修復用の資材などが必要だ。
イスラエルによるガザ封鎖が解除されなければ、ガザの人びとの苦しみはさらに続く。イスラエルによる人道支援の妨害を防ぐためにも、独立した人権監視団がガザで活動し、支援の妨害や国際法違反の証拠を収集し、その実態を明らかにすることも急がれる。
多くを失ったパレスチナ人にとって、彼らが経験した犯罪に対する正義と補償が実現する保証がなければ、祝うべきことはほとんどない。
紛争を引き起こした根本的問題に対応しない限り、パレスチナ人とイスラエル人が権利、平等、正義に基づく明るい未来を望むことさえできない。イスラエルは、パレスチナ人に対する支配と抑圧のアパルトヘイト体制を解体し、パレスチナ地域の違法な占領を完全に終結させなければならない。終止符を打たなければならない。その他の国は、イスラエルの責任を追求し、法の支配への信頼を取り戻す上で、重大な役割を負っている。
アムネスティ国際ニュース
2025年1月15日
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