- 2024年5月 1日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ジョージア
- トピック:表現の自由
4月16日、首都トビリシで物議をかもす「外国の影響の透明性」法案に反対する人たちの抗議デモがあったが、治安当局は抗議する人たちを暴力的に解散させた。
治安部隊は、抗議する権利を行使する人たちに対して容赦なかった。市民がいつ抗議できるかを決めるのは当局の権限であるかのように振る舞い、機動隊を動員してデモ隊を排除し、暴力を使って抗議参加者を逮捕した。機動隊に追いかけられて地面に倒れた人たちに、隊員が警棒を振り下ろすこともあった。
警察の対応は、平和的なデモの促進ではなく、デモを処罰する作戦のようにみられた。この暴力行為に対する公正かつ速やかな捜査と、違法な力の行使を命じた者たちに対する責任追及が求められている。
抗議する権利は基本的人権であり、ジョージア政府は、国際法上の人権義務に従わなければならない。
「外国の影響の透明性」法案は、結社の自由の権利を制限し、市民社会組織をおとしめ、活動を制限する狙いがある。アムネスティは、ジョージア政府に対し同法案の取り下げをあらためて要請する。
背景情報
2024年4月16日、デモ参加者と警察の間で緊張が高まる中で、治安当局は警告もなく、催涙ガスを放ち、デモ参加者に暴行を加え、デモを排除した。取材中に暴行を受けた記者もいた。また、内務省職員とテレビ局カメラマンが催涙ガスを吸って倒れたと伝えられた。
当局の発表では、野党レロ党の幹事長を含む11人が公共の秩序を乱したとして拘束された。
混乱が続く中、議会は「外国の影響の透明性」法案の採決を延期し、再審議の日程を4月17日に設定した。
アムネスティ国際ニュース
2024年4月17日
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