- 2023年10月 9日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:フランス
- トピック:
フランスの情報機関がエジプト市民の殺害に加担したとする文書を報じた調査報道ジャーナリストのアリアヌ・ラヴリルーさんが拘束された。
フランスがエジプトで数百人もの超法規的処刑に加担していたことが明らかになってからほぼ2年、罪に問われたのがこの蛮行の当事者ではなく、暴挙を明らかにしたジャーナリストとは、なんとも恐ろしい限りだ。
今回の拘束は、単に一人のジャーナリストの口封じである、取材源の守秘を脅かす、などにとどまらず、公共の利益のためにフランス情報機関の不透明な行動を暴露したジャーナリストへの圧力が強まっていることを意味する。
背景情報
ジャーナリストのラヴリルーさんの公表によると、エジプト当局に利用されたフランス情報機関は、リビア国境での密輸業者を標的にする中、市民を殺害した。2016年から2018年の間に起こった少なくとも19件の爆撃事件は、フランスの諜報活動に関連するという。
ラヴリルーさんをめぐる家宅捜索と拘束は、次の5件の事案が関係している。エジプトでの「シルリ作戦」、エジプトへの戦闘機30機の売却、2020年までのロシアへの武器供与、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)への砲弾15万発の売却、UAEからリビアへの兵器移転だ。
表現の自由の権利は、ラヴリルーさんのように、公共の利益になる情報を明らかにしたために当局に狙われるジャーナリストを保護している。
アムネスティ国際ニュース
2023年9月20日
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