- 2022年2月26日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ウクライナ
- トピック:
2月24日早朝、ロシア軍は北と南の国境を越えてウクライナに侵攻を開始し、首都キエフを含む複数の都市に砲撃や爆撃を加えたことが確認された。
私たちの最悪の懸念が現実になった。この数週間の緊張の高まりに続くロシアの全面的侵攻により、今後、人命と人権が最悪の事態に陥るおそれがある。
ウクライナ軍の基地に爆弾やロケット弾が落ち、ロシア軍による無差別的な兵器の使用も報じられる中、アムネスティはすべての当事者に対し、国際人道法と国際人権法を厳守するよう繰返し求める。
市民の生命、家屋、生活インフラは、攻撃対象から外さなければならない。無差別の攻撃やクラスター弾を含む禁止兵器の使用は、決して許されない。
また、紛争で窮地に置かれている市民を支援する人道機関の移動を許可・促進することも不可欠だ。
アムネスティは、当事者によるいかなる国際法違反の行為も見逃さないよう、注意深く状況を監視し、違反行為を明らかにしていく。
背景情報
東部の都市ハリコフの道路に突き刺さったロケット弾の後部が路面から突き出ている様子を撮った動画が流れた。市民やその財産に対する故意の攻撃、あるいは民間人を殺傷する無差別攻撃は、戦争犯罪になる。
これまでもアムネスティは、ロシアとウクライナの武力衝突がさらに進むと、壊滅的な人権危機に直面するおそれがあると警告してきた。
軍事衝突により、市民の命や生活、都市インフラが脅かされ、深刻な食糧不足や大規模な避難が起きる可能性がある。2014年から2015年にかけてウクライナ東部で紛争があったときも、アムネスティは、戦争犯罪や人道に対する罪が行われ、多数の犠牲者や人権への深刻な損害が出たことを調査で明らかにした。
アムネスティ国際ニュース
2022年2月24日
英語のニュースを読む
緊急署名:ウクライナの市民の命を守って!(change.org)
ロシア政府に対し、ウクライナ侵略を直ちに止め、戦闘に関わっていない市民を保護し、国際法を遵守するよう求める署名を開始しました。ウクライナの人たちの人権が重大な危機にさらされています。彼らのために日本からも声を上げてください!
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