- 2021年10月13日
- [国際事務局発表ニュース]
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国連人権理事会は、きれいで健全かつ持続可能な環境で暮らす権利を認める決議を採択した。気候変動の影響により世界各地で災害が深刻化する中、希望をもたらすものであり、環境悪化との闘いにおける画期的な判断である。
今回の決議で、人権理事会は、人権の享受は私たちが住む環境に依存することをようやく認めることになった。地球が汚染されると、私たちも汚染にまみれる。世界中の環境の悪化は、私たちの権利を奪うということでもある。
地球を守ることに対する各国政府の怠慢と、環境破壊をもたらす産業への支援は、大規模な人権侵害だと言える。
この状況を打開する今回の決議採択を、遅きに失するとはいえ、歓迎したい。同時に各国には、国内法に環境の権利保護を盛り込み、法律や政策面で環境保護対策を強化することで、国連決議を現実の変化につなげるよう求める。
また、人権理事会が、人権と気候変動に対する特別報告者の設置を決議したことも評価したい。いずれの決議も、世界中の人権擁護者を含む市民や国の幅広い運動が結実した結果だ。今回の成果で、国連は今後、環境問題の解決に向けた各国の取り組みを支援しやすくなるだろう。
アムネスティ国際ニュース
2021年10月8日