- 2019年10月 2日
- [国際事務局発表ニュース]
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中国建国70年に当たる10月1日、香港の九竜半島・荃湾(ツェンワン)での抗議デモで、警察がデモ参加者に実弾を発射し、高校生1人が重傷を負った。
デモ隊への実弾発砲は、警察の対応が尖鋭化していることを示し、予断を許さない事態である。
なぜ警官が若者に発砲し、瀕死の重傷を負わせる事態になったのか、迅速な捜査が求められる。
国連のガイドラインにもあるように、警官による実弾発射は、その身に危険が差し迫っており、危険回避に他の手段がない場合のみに許される。
事態を鎮静化させ、これ以上、被害を出さないために、香港政府は直ちに、抗議デモに対する治安維持の手法を見直すべきである。
当局は、「警官は、攻撃を受けて、自分や同僚が身の危険を感じたので撃った」として、発砲を正当化する声明を出した。
アムネスティは、「逃亡犯条例」改正案をめぐる抗議活動が始まった6月以降、警察が、抗議デモや拘束した市民に暴力的な対応を取ってきたことに対して、公正で実効性ある捜査を、繰り返し求めてきた。しかし、責任追及はされないままである。
この香港政府の無策が、暴力の応酬がエスカレートした背景にある。
アムネスティ国際ニュース
2019年10月1日