- 2019年10月 1日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:アルジェリア
- トピック:
アルジェリアでは9月第2週、国に抗議する人たちの恣意的逮捕が急増した。9月11日以降、抗議する学生や市民ら少なくとも37人が、正当な理由もなく拘束された。37人のうち少なくとも24人は、まだ釈放されていない。
9月18日には、陸軍参謀長が、2日後の首都アルジェの集会に参加するために首都に向かう車やバスに罰金を科すよう国家憲兵隊に要請した。
一時は収まっていた大規模な摘発が、デモに参加する市民を対象に再開され、集会や表現の自由の権利が、ますます脅かされている。
当局は、市民の抗議集会への参加を阻止するようなことがあってはならない。また、根拠のない拘束をやめ、抗議する人たちの声に耳を傾けなければならない。
手あたり次第の拘束
9月11日、非公認の政党の党首が、政治的見解を語っただけで拘束され、軍を混乱させたとして起訴された。
同じ日、拘束された人たちの釈放を求めるデモに向かう11人が拘束された。そのうちの一人は、治安当局から政治団体の会員であることや組合で広報を担当していることについて尋問を受けた。
9月13日、プラカードを掲げたりデモに参加したりしたというだけで、「集会の呼びかけ」や「国家安全への脅威」などの容疑で、少なくとも24人が逮捕された。アルジェリア人権擁護連盟の事務局長によると、この日の逮捕者全員が、政党や市民団体で活動する人たちだった。
彼らは、表現の自由の権利を行使しただけで尋問を受けた。これは、権利と自由の侵害であり、決して許されるものではない。
9月16日には、「社会秩序の騒乱」容疑で1人が逮捕された。9月17日には、デモに参加していた学生数十人が、拘束された。
選挙を控えたこの時期の大規模な摘発には、抗議する人たちに国に対する恐怖心を植え付ける狙いがあると思われる。
当局は、市民の集会の自由の権利を尊重し、彼らの声に耳を貸すべきである。同時に、拘束されている人たち全員を即時無条件に釈放し、起訴を取り下げなければならない。
アムネスティ国際ニュース
2019年9月19日
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