- 2019年8月27日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ブラジル
- トピック:先住民族/少数民族
アマゾンの熱帯雨林でこの数週間、大規模火災が発生していることが報じられた。
森林火災を止める責任がボルソナロ政権にあることは明白であり、同政権は、真正面から消火対策に取り組むべきである。そして、今日のアマゾンの危機を引き起こした熱帯雨林の開発政策を変えなければならない。
年初、アムネスティは、今回特に火災が大規模なロンドニア州を含むアマゾンの先住民族の居住地周辺で起こった伐採や侵入、放火などの違法行為の実態を調査し、報告した。
調査地域の森林破壊は、昨年の同時期に比べ2倍のスピードで進んでいる。アマゾンから数千キロ離れたサンパウロの街でも、森林火災から立ち上る煙で空が覆われ、日中でも薄暗い。
森林破壊は、違法な森の侵入者により引き起こされている。彼らは、木々を伐採し、火をつけて山火事を起こし、先住民族の村を襲撃する。
事態の深刻化にも関わらず、ボルソナロ大統領は、熱帯雨林の保護規制を緩め、100万人もの先住民族の権利を侵害している。また、火災の原因はNGOにあるなどとも非難している。
言語道断の嘘を拡散したり、森林火災の規模を矮小化するのではなく、火災の拡大を止める行動を直ちに起こすべきである。
これは、先住民族の人びとが、安全で健康的な環境で生活する権利を守る上で、不可欠である。さらに、大気汚染が地域・国境を越えることを考えると、ブラジルの全市民や近隣諸国の人びとの健康の権利を守る義務がある。
そして、アマゾンを守るために何ができるのかを考える国々にとっては、先住民族の人権保護に向け取り組むことが、さらなる森林破壊を防ぐ鍵となる。
私たちは、アマゾンの先住民族の人びとやリーダーたちのために、共に立ち上がらなければならない。彼らにとって、アマゾンは「地球の肺」であるだけではない。生きる場所なのである。
アムネスティ国際ニュース
2019年8月22日
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