- 2018年12月11日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:トルコ
- トピック:
トルコで建設現場の労働者61人が、労働環境の改善を求めたというだけで逮捕され、裁判にかけられるという事態が起きている。
イスタンブール国際空港の建設現場は、当局の調べでこの6年間で52人が死亡するほどの著しく危険な環境にあり、労働者たちが9月14日、職場や生活環境の改善を求めて抗議に立ち上がった。しかし、同日夜、当局によって建設労組幹部をふくむ400人以上が逮捕され、うち61人が起訴された。31人は勾留され続けている。
61人の初公判が12月5日に開かれた。容疑は、抗議への警察介入の阻止、他の労働者の勤務妨害、器物損壊、暴力的抗議などだったが、一人ひとりの容疑を裏付ける証拠は、示されていない。
安全な労働環境を求めたにすぎない労働者らを裁判にかけることで、権利を求める者には力で対抗するという政府の姿勢が、あらためて浮き彫りになった。当局が公表した死亡者数を見れば労働環境の危険性は明らかである。当局は抗議の声をあげる労働者を逮捕するのではなく、彼らの主張に耳を傾けるべきである。
政府は、即刻、無条件で61人の容疑を取り下げ、無罪放免とすべきである。
アムネスティ国際ニュース
2018年12月5日
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