- 2018年9月11日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:モルドバ
- トピック:難民と移民
モルドバ当局は9月6日、庇護を求めていたトルコ人7人を拘束し、トルコに強制送還した。国際的な人権義務を無視した行為である。送還はこれだけでは終わらない可能性があるという情報も入っている。
送還されたのはトルコ系高校の関係者(校長含む)で、9月6日、情報保安部の職員が首都キシナウの各所を一斉捜索して拘束し、即時にトルコに強制送還した。当局は、国際的に定められた難民の権利を無視して送還を行った上に、トルコで人権侵害を受ける危険性に彼らをさらしてしまった。
この件は、弾圧を強化するトルコのエルドアン政権が、国外に住むトルコ人に対し政治的な報復をしている一例である。今年3月にも、モルドバ当局の上層部に知らされることなく、トルコ人の学校職員6人が拉致され送還された。
伝えられるところでは、今回送還された人たちは、母国で迫害を受ける恐れがあるとして、過去に難民申請をしたことがあったという。庇護を求める人たちを強制送還することは、国際的な人権義務の目に余る違反である。
政府は直ちに、一連の捜査と送還を指示した情報保安部などの関係者の責任を、問うべきである。
アムネスティ国際ニュース
2018年9月6日
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