- 2018年8月17日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:アゼルバイジャン
- トピック:
政治活動家イルガル・ママドフさんは、2014年に暴動扇動罪を着せられ、実刑7年を受け収監されてきたが、8月13日の再審裁判で残る刑期を執行猶予2年とする判決を言い渡され、晴れて釈放された。
アゼルバイジャンでは、政権に都合が悪い人物が裁かれることが多い。
騒乱扇動に関与した証拠はないにも関わらず起訴され投獄されていたママドフさんは、政府批判者に対する根強い不正義と報復を受けた象徴的存在だ。同氏以外にも多数の反体制派が投獄されているが、判決を見直す動きはまったくない。
欧州人権裁判所は、同氏の容疑を裏付ける証拠がないとして、釈放すべきだとの裁定を出したが、政府はこの裁定を意に介さなかった。また、欧州評議会は、再三にわたり即時釈放を求めたが、同国はこれも無視した。
今後、裁判所は、有罪判決自体を破棄して無罪とし、不当に5年間も収監されていたママドフさんに、十分な補償をしなければならない。
背景情報
ママドフさんは2013年2月3日、同国北西部の街で起こった暴動の調査で現地入りしたが、翌日、暴動を扇動した容疑で逮捕され、1年後、実刑7年を言い渡された。
即時釈放の求めをことごとく無視された欧州評議会の閣僚委員会は昨年12月には、委員会としては初の訴訟手続きを、同国に対して開始していた。
アムネスティ国際ニュース
2018年8月13日
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