- 2017年9月28日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:イラク
- トピック:死刑廃止
イラクで9月25日、「テロ行為」で少なくとも42人が処刑された。「国の治安に脅威になる者は容赦しない」という姿勢を明白に示した形だ。
罪のない市民を襲撃するなどの犯罪を行った者が裁かれるのは当然のことだが、死刑の執行で、国の治安が良くなり、市民の安全が確保されると考えるのは、筋違いである。
イラクでの死刑をめぐる適用と執行状況は、目を覆うばかりだ。これまで死刑を執行された数多くのケースは、不当な取り締まりに基づく不公正な裁判が背景にあった。拷問で強要された「自白」を根拠に死刑を宣告されることも珍しくない。
死刑は、一旦執行されてしまうと当然ながら取り返しがつかない。また、死刑が他の刑罰以上に犯罪を抑止する効果があるという主張には、根拠がない。いかなる場合も、決して使ってはならない刑罰なのだ。
アムネスティ国際ニュース
2017年9月25日
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