- 2017年8月31日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ミャンマー(ビルマ)
- トピック:先住民族/少数民族
ミャンマーのラカイン州で8月25日、ロヒンギャの武装集団が警察や軍の施設を襲撃し、治安部隊11人を含め、少なくとも32人が死亡した。
最近、ラカイン州の治安当局とロヒンギャ住民間の緊張は、極限まで高まりつつある。そんな中での今回の襲撃は、緊張をさらに高め、住民は一層危機的な状況に置かれかねない。アムネスティは、すべての当事者に対して、最大限の自制と、住民を暴力から守るよう求める。
当局は、襲撃行為に対しては、国際人権基準に沿った、速やかな捜査を徹底しなければならない。容疑者は、公正な裁判の権利が尊重され、有罪の場合でも死刑を除外しなければならない。
昨年、治安当局はロヒンギャの襲撃事件に対して報復で応え、ロヒンギャ住民に対し拷問・強かん・殺害・焼き討ちなど、常軌を逸した行為に出た。今回は、決してその轍を踏むようなことはあってはならない。政府は市民を保護する義務があるからといって、一部の人びとに対する治安部隊の残虐行為を許していいということにはならない。
むしろ政府が、ラカイン州で長年行われてきた社会的差別に徹底して取り組むことが極めて重要だ。差別こそが、暴力と極貧の悪循環の温床になってきた。まず当局がすべきことは、ラカイン州諮問委員会による報告書の勧告を、誠実に実施することである。
アムネスティ国際ニュース
2017年8月25日
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