- 2017年8月10日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ヨルダン
- トピック:女性の権利
ヨルダンの下院議会は8月1日、強かん加害者はその被害者と結婚すれば処罰をまぬがれると定めた刑法308条の廃止を可決した。
この屈辱的な法律の廃止は、同国が正しい方向に動き出した第一歩だ。上院議会とアブドッラー2世国王は、ただちにこれを承認し、ジェンダーは平等という方針を確認すべきである。
廃止により、同国の女性の権利向上にようやく希望の光が射すことになるが、全面的平等への道のりはまだまだ長い。他の国も、常識では考えられない同様の法律を廃止すべきだ。レバノンでも、廃止について議会で票決されることになっている。同議会の正しい選択が、強く望まれる。
背景情報
刑法308条は、強かんの加害者が、被害者と婚姻関係にあることを示す公的証明書を提出し、その関係が少なくとも3年間続ければ、強かんの容疑は取り下げられる、と定めている。ヨルダンの女性の権利活動家や市民団体は、権利獲得に向けて精力的に運動をしてきた。その運動が実り、7月20日には、刑法98条が改正され、情状酌量で名誉犯罪(女性が婚前交渉など"ふしだらな"行為をした場合、一族の名誉を守るために親族が女性を殺す)の加害者へ寛大な措置を認める条文の廃止が決まった。さらに、今回の下院での採決となった。
アムネスティ国際ニュース
2017年8月1日
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