- 2017年8月10日
- 国・地域:米国
- トピック:難民と移民
移民担当判事は8月7日、ペンシルバニア州バークス郡の拘禁施設に置かれていたジョスエ君(3才)と母親のテレサさん(28才)に対し、施設での拘束を解く許可を出した。
2人は、いつなんどき性的暴力や拉致などを受けかねない母国ホンジュラスを脱出し、庇護を求めて米国にやってきたが、施設で16カ月以上も拘束されていた。この間に、ジョスエ君は一人で歩き、会話するほどに成長していた。
アムネスティ米国支部は、バークスのような留置所まがいの拘禁施設に収容されている家族の解放を求め、6月からキャンペーンを始めた。
バークスの施設には目下、多数の親子が収容されている。そのうち、少なくとも3家族が600日を超える期間、収容されている。
今回の解放の決定は歓迎したいが、ジョスエ君母子にとっては、一時的な救済に過ぎない。庇護を求めている人びとが、公正な審理と人道的な待遇を受けられるよう、アムネスティは彼らのための闘いを続ける。
バークスに収容されている家族は、母国での暴力から逃れ、たどり着いた米国で、拘禁されるという悲劇に見舞われている。
この不道理な収容は、米国の共通の価値観である平等と尊厳に反するものだ。当局は、収容するすべての家族を解放し、家族を対象とした拘禁施設を廃止しなければならない。
バークスに収容されている人たちは、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラスなど中央アメリカのいわゆる「北部三角地帯」から来た。北部三角地帯は、慢性化する不安定な治安と暴力で知られており、アムネスティも、その最悪の状況を何度も調査し、報告してきた。
アムネスティ米国支部ニュース
2017年8月7日
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