- 2017年7月 7日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:トルコ
- トピック:危機にある個人
アムネスティ・トルコ支部のイディル・エセル事務局長
アムネスティ・トルコ支部のイディル・エセル事務局長が7月5日、イスタンブールであったITセキュリティ関連の研修を受講中に、当局に拘束された。同じ研修に参加していた他の人権活動家7人と講師2人も拘束された。武装テロ組織のメンバーであるというのが理由だ。
一般的な研修に参加して不当に拘束されたあげく、「武装テロ組織」のメンバーで取り調べを受けるとは、信じがたい。
エセルさんら10人にかけたこのばかげた容疑からは、著名な市民団体に対する攻撃の深刻さが見て取れる。
国際社会は、トルコの人権侵害に極めて寛容だった。ドイツのハンブルクで7月7日から始まる20カ国首脳会議(G20)では、エルドアン大統領に直言し、現在、囚われている人権活動家たちの釈放を求めるべきである。
背景情報
エセルさんたちは7月5日の夜10時、イスタンブールのホテルで警察に拘束された。
拘束後は28時間以上、弁護士との連絡が認められなかった。連絡遮断は24時間までと定めた国内法に反している。当局は6日の午前3時まで拘束場所を明かそうとしなかった。
昨年のクーデター未遂事件の後に発令された非常事態宣言では、7日間の起訴前勾留を認めており、検察の求めに応じてされに7日間延長できる。
エセルさんと共に拘束されている人権活動家の名前は次の通り。
女性連合のイルクヌール・ユスチュンさん、ヒューマンライツ・アジェンダ協会のギュナル・クルシュンさん、市民連合のナラン・エルケムさん、権利の平等監視協会のネジャット・タシュタンさん、市民議会のオズレム・ダルクランさん、弁護士のシェイフムズ・オズベクリさん、人権問題協会のヴェリ・アジュさん。さらに、ドイツ人とスウェーデン人の2人の講師も拘禁されている。
トルコ当局は10人を直ちに無条件で釈放すべきである。
6月6日には、アムネスティ・トルコ支部のタネル・クルチュ理事長も拘束され、現在も拘禁されたままだ。
アムネスティ国際ニュース
2017年7月6日
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