- 2017年5月24日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:EU
- トピック:
欧州議会は5月17日、欧州連合(EU)の価値に違反する加盟国の扱いを定めた欧州連合基本条約第7条をハンガリーに対し発動することを賛成多数で採択した。今後、第7条に基づきEUの価値を明白な違反があると認定されれば、制裁として同国の議決権が制限される可能性がある。
この投票で欧州議会は、ハンガリー政府の市民社会への弾圧や、市民・移民・難民・マイノリティに対する基本的人権の侵害に待ったをかけた。これはハンガリーの状況がいかに深刻であるかを示すものであり、今後、欧州議会は断固とした対応をとるべきである。
今回、欧州議会は、EU加盟国が超えてはならない人権侵害という一線を、明確に示した。
ハンガリー政府はこの声をしっかりと受け止め、EUの創設理念に立ち戻るべきだ。そして、外国から資金援助を受けているNGOの透明性に関する法案を含め、市民社会の声を封じるような法律の採択をやめるべきである。
背景情報
アムネスティは欧州議会に対し、ハンガリーの現状に対する決議の採択を重ねて要求し、欧州連合基本条約第2条がうたう欧州連合創設の価値を守るために、同条約第7条(1)の予防措置行使に向け理由を付した提案を行うよう求めていた。
アムネスティ国際ニュース
2017年5月17日
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