- 2017年5月13日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ペルー
- トピック:
ペルーの最高裁判所は、人権擁護活動家マキシマ・アクーニャさんに対する土地の不法占拠容疑に無罪判決を下した。同国の環境保護に取り組む人たちにとっても画期的な判断だった。
アクーニャさんは、生活を営んできた土地が不法に占拠したものだという事実無根の疑いで告訴され、ほぼ5年間の裁判を余儀なくされてきた。ようやく最高裁が、土地占拠に根拠がないとして無罪を言い渡した。
同国では多くの環境保護活動家が、当局から根も葉もない疑いをかけられて告訴され、心身とも疲れ果て、経済的にも苦しくなり、必要な活動ができなくなっている。
当局が、活動家に嫌がらせや拘束の手段として司法を乱用することに歯止めをかける措置が必要である。
今年の2月14日、アムネスティはアクーニャさんとその家族を訪問し、世界中から集まった15万通を超える手紙を届けた。手紙のメッセージは、政府に対し、嫌がらせや襲撃、起訴などからアクーニャさんを保護することを求めるものだった。同じ日、法務人権大臣が彼女のもとを訪ね、米州人権裁判所が命じた人権侵害の防止措置の実施の状況を確認した。
アクーニャさんは2011年から2014年にかけて、警察から立ち退きや起訴などさまざまな嫌がらせを受けたことを報告していた。
背景情報
2011年以来検察庁は、証拠がないにもかかわらず捜査を継続し、何としても法廷に持ち込もうとしていた。アクーニャさんはさらに採掘会社に「不法占拠だ」と批判されてきた。土地の所有問題は法的な決着がついていないにもかかわらず、採掘会社から、「2015年を通して、そして2016年初も、不法占拠していた」などと激しく非難され、犯罪者の汚名を着せられた。
アムネスティ国際ニュース
2017年5月3日
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