- 2016年10月22日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:大韓民国
- トピック:
韓国政府は控訴裁判所の画期的な判決を尊重し、今後は良心にもとづいて兵役を拒否した者を犯罪扱いしてはならない。
韓国の光州の控訴裁判所は、良心的兵役拒否者、チョ・ラクフンさんとキム・ヒョンジュンさんの2人の有罪を覆す判断を下した。控訴裁判所が、良心的兵役拒否者の有罪判決を覆したのは初めてだ。
控訴裁判所は、良心的兵役拒否が犯罪でないと明確な意思表示をした。国は、控訴審判決を尊重し、青年たちの処罰を停止すべきだ。
韓国は長年、思想・良心・宗教の自由を尊重して、兵役に代わる手段を用意すべきところをしてこなかった。
2人は、それぞれ昨年6月と今年5月の第一審で、兵役拒否罪で18カ月の実刑を宣告されていた。控訴裁判所はまた、一審で無罪判決を受けた別の兵役拒否者キム・ヘイミンさんを有罪にするよう検察が求めていた審理でも、これを退けた。
良心的兵役拒否で収監されている人は現在、少なくとも399人でそのほとんどが20才から24才だ。この数は他のすべての国で同罪の収監者合計よりも多い。政府は、兵役の代替として非軍事的奉仕業務を設けることに難色を示し、国際基準に従わない態度をとり続けている。
韓国の憲法裁判所は、兵役拒否を犯罪とする法律が、憲法違反かどうか、間もなく判断を下すはずだ。
アムネスティ国際ニュース
2016年10月18日
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