- 2016年8月18日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:メキシコ
- トピック:先住民族/少数民族
根も葉もない容疑で投獄されていた環境保護活動家イルデフォンソ・サモラ・バルデモロさんが釈放された。今回の釈放は、正義と人権の勝利である。イルデフォンソさんは9カ月前から収監されていた。この不当な扱いは、違法な伐採への抗議活動に対する罰だと見られていた。
イルデフォンソさんは昨年11月、メキシコシティ南西部で逮捕された。容疑は、さかのぼること2012年7月にあったという押し込み強盗に加わったというものだった。
容疑は、ねつ造された証拠に基づいていた。連邦判事は、犯行に関与したと信ずるに足る根拠はなく、その犯罪自体も存在したか疑わしいと断じた。
違法伐採への抗議運動は犯罪ではない。当局は、平和的に活動する環境保護活動家を告発するのではなく、彼らが報復を恐れずに活動ができるような取り組みこそすべきだ。
イルデフォンソさんが受けてきた悲劇は現在、同国の人権擁護活動家が置かれている状況を示している。つまり、人権侵害に抗して声を上げると投獄されることもあるということだ。
イルデフォンソさんは、これまで取り組んできた伐採反対運動の中で、さまざまな脅迫と嫌がらせを受けてきた。
2007年には息子2人が襲撃され、1人は命を落とし、1人は怪我を負った。この事件はこれまで十分な捜査がなされてこなかった。アムネスティは当局に対して、イルデフォンソさんや家族らにこれ以上の嫌がらせをしないよう要求する。
アムネスティ国際ニュース
2016年8月12日
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