- 2016年7月15日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:エルサルバドル
- トピック:女性の権利
エルサルバドルの野党ARENAが中絶の罪の刑期を現行の最大8年から50年に引き伸ばす提案を出した。これは、国際人権基準を踏みにじる言語道断の提案である。
野党議員は、数百万の女性の人生を踏みにじろうとしている。命に危険が及ぶ場合でも中絶が認められないこと自体、非常に理不尽であるが、中絶した女性や医者らの処罰を重くするよう求めるのは、あまりに卑劣である。
同国がやるべきことは、中絶の犯罪化などという時代錯誤の法律を廃止することである。
1998年の刑法改正で、中絶はいかなる場合も禁止されるようになった。強かんや近親相かんによる妊娠でも、母体が危険な場合の時でも中絶は罪になる。現行の刑期は、2年から8年だ。この法改正の結果、不当な告発や刑法の誤用が起き、胎児を失った女性は即座に犯罪者と見なされるようになった。経済的に恵まれない女性は特に、この改正法の影響を大きく受けている。
アムネスティ国際ニュース
2016年7月12日
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