- 2016年6月24日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:エリトリア
- トピック:
15年前に理由もなく逮捕され消息が途絶えていた政治家とジャーナリストが今も生存していることがわかった。オスマン・サレー外務大臣がこの事実を公表したことは歓迎するが、政府は全員を即時かつ無条件に釈放しなければならない。
外務大臣は、6月20日のラジオ番組のインタビューの中で、2001年に拘束された政治囚に触れ、「全員が生存しており、政府が決めた時期に裁判をかけられる」と語った。
2001年9月、議会議員11人とジャーナリスト10人が、恣意的に逮捕され拘束された。政府は、その後の消息や生存を一切明らかにしてこなかった。
アムネスティ・インターナショナルは、21人全員を良心の囚人(※)とみなし、以来15年間、釈放を求めるキャンペーンを行ってきた。国家がこのような長期間、彼らを起訴も裁判もせず、秘密裏に拘禁してきたことは、断じて許されることではない。
全員を即時かつ無条件に釈放するべきだ。(彼らはそもそも刑務所に収監されるべきではなかったのだ。)
議員11人全員が、民主正義人民戦線(PFDJ)の中央委員会の元メンバーだ。彼らは、イサイアス・アフェウェルキ大統領ら政権の幹部に宛てた、改革と民主的な対話を求める公開書簡を公表した後、逮捕された。翌週には、ジャーナリストたちが逮捕された。
同国のすべての良心の囚人は、即時かつ無条件に釈放されなければならない。違法行為が疑われるのなら、法が定める容疑で起訴し、国際的に公正な裁判基準に従い、文民法廷で速やかに裁くか、さもなくば速やかに釈放するべきだ。
背景情報
議員らを逮捕した同じ日に、政府は民間の全報道機関の登録を抹消し、翌週、代表的なジャーナリスト10人を逮捕した。
拘禁された人たちのうち、政治家9人と、ジャーナリスト4人(ダウィト・アイザックさん、ダウィト・ハブテミカエルさん、マテオス・ハブテアブさん、ウェディ・イタイさん)は、その後死亡したと伝えられていた。
しかし、政府は終始一貫、これらの報道内容の確認を拒否してきた。
※良心の囚人
暴力も用いていないのに、信念や信仰、人種、発言内容などを理由として囚われている人のことを、アムネスティでは独自に「良心の囚人」としています。
アムネスティ国際ニュース
2016年6月21日
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