- 2016年1月18日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:サウジアラビア
- トピック:
サウジアラビアの著名な人権活動家サマル・バダウィさんが逮捕された。批判する者は容赦しないという政権の意思を、国はあらためてはっきり示した。同国の人権義務を踏みにじる行為である。
地元の活動家らによれば、1月12日、サマル・バダウィさんが拘束され、2才の娘と共に警察署へ連行された。4時間に渡る尋問の後、バダウィさんはダーバン刑務所へ移され、翌日、検察に出頭した。拘束理由の一つは、元夫で現在服役中の人権弁護士ワリード・アブ・アルカイルさんの釈放をツイッターで求めるキャンペーンに関与した疑いと見られている。
サマル・バダウィさんの拘束は、人権活動に対するただならぬ妨害がまた繰り返されたのであり、人権活動家の口を封じ服従させるために、徹底的に弾圧しようとしていることを示している。
サウジアラビアは1月2日に47人の死刑を一斉に執行して、世界に衝撃を与えたばかりだった。そしてまた今回の人権侵害が起きた。サマル・バダウィさんは、表現の自由の権利を行使したにすぎない。にもかかわらず逮捕された。彼女は直ちに無条件で釈放されるべきである。
同国の内務省は2014年12月、サマル・バダウィさんに渡航禁止令を出し、ブリュッセルでの人権イベントに出席を阻止した。
サマル・バダウィさんの元夫ワリード・アブ・アルカイルさんは、サウジアラビアで人権保護を求める活動をしたとして、15年の刑を受け服役中である。昨年12月には、何十万ものアムネスティサポーターがアムネスティのキャンペーン「ライティングマラソン」に参加し、彼の釈放を求める手紙を送った。
サマル・バダウィさんの弟でブロガーのライフ・バダウィさんも、ウェブサイトに議論の場を立ち上げたことで、実刑10年と鞭打ち1000回の刑を受け、服役中である。最初の50回のむち打ちを1年前に受けた。両氏は、良心の囚人であり、直ちに無条件で釈放されるべきである。
アムネスティ国際ニュース
2016年1月12日
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