- 2015年7月16日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:タイ
- トピック:
タイは、ウイグル人50人を中国に強制送還してはならい。中国に送還されると拷問され、強制的に失踪させられ、あるいは処刑される可能性がある。中国は、これまでに送還された100人以上の所在を明らかにするべきである。
タイ当局は7月9日、ウイグル人約100人を送還したことを公表した。彼らは、昨年3月非正規入国で拘束された人たちの一部だった。ウイグル人は東アジア・中央アジアに住むテュルク系の民族で、1980年代以降、中国当局による大規模な人権侵害の対象となってきた。
タイは国際法に違反して、ウイグル人約100人を中国に強制送還した。この送還は最も重い罰を科したも同然である。これまでに送還されてきた人たちは、その都度消息がわからなくなり、ある者は拘束され、拷問を受け、またある者は死刑を宣告され執行された。
ウイグル人の強制送還は、国際法に違反する卑劣な行為である。
ノン・ルフールマンの原則は、深刻な人権侵害や虐待を受ける可能性が高い国や地域への送還や追放を禁止している。タイにも、この原則を守る義務がある。この原則は多くの国際法にうたわれ、国際慣習法としての地位を確立している。関連条約を批准しているか否かにかかわらず、すべての国はこの原則を遵守する義務が科せられている。
また、拷問や虐待を受ける恐れのある国への強制送還は、タイも締結する拷問等禁止条約にも違反している。
アムネスティ国際ニュース
2015年7月9日
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