- 2015年4月21日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:
- トピック:難民と移民
アムネスティは地中海での難民・移民の保護を訴え続けてきた。
難民や移民を乗せた船が4月18日夜転覆し、数百人が死亡した可能性がある。この転覆は十分避けることのできた人為的な悲劇である。
イタリア沿岸警備隊によると、何百人もの難民や移民を乗せた船が、リビア沖・地中海上で転覆した。遭難信号を受けたローマの沿岸救助調整センターが、ポルトガルの貨物船に救助を依頼した。
湾岸警備隊によると、これまでに28人が救助され、24人が遺体で収容された。現在は船17隻と複数の航空機が救助活動を続けている。
これまでの海難事故の多くが悲劇的な人為的事故である。今回の犠牲者数はおびただしい数になる見込みだが、驚くには値しない。
専門的な調査や専門救助チームが慢性的に不足しているが、その部分を埋めるべく、民間の貨物船やその乗組員たちも積極的に救助活動を行っている。しかし、海難救助用の設計・装備はなく、訓練も受けていない。今後このような海での悲劇を起こさないために、今こそ欧州レベルで横断的な人道的救援策を緊急に整えるべきである。
アムネスティ国際ニュース
2015年4月19日