- 2015年4月18日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ノルウェー
- トピック:性と生殖の権利
ノルウェーの保健省専門委員会は4月10日、法的にジェンダーを認めることについての結論と勧告を発表した。アムネスティ・インターナショナルはこの発表を期に、トランスジェンダーの権利に新時代が訪れるものと期待している。
ノルウェー政府にとって、30年以上もトランスジェンダーの人たちの基本的権利を踏みにじってきたおぞましい悪習を根絶する絶好の機会である。トランスジェンダーの人たちはこれまで、自分たちのジェンダーを法的に認知させるために屈辱的な手続きを強いられてきた。
政府は1970年代より、法的にジェンダーを変更するには、精神科の診断や子孫を残すことができなくなる性転換手術などを受けなければならなかったが、これらのわずらわしく差別的な手続きが今回の勧告で抜本的に改革されるものと期待される。
アムネスティは、ヨーロッパ全体に広がるこうした慣行がどんなに人を貶め、人権を侵すかを訴えてきた。ノルウェーでもトランスジェンダーの人たちやNGOとともに、保健省の専門委員会に問題を提起していた。
昨年からはトランスジェンダー女性、ジョン・ジャネット・ソルスタッド・レメさん(65才)のケースに取り組んでいる。レメさんはこのおぞましい手続きを拒否したため、本来のジェンダーを法的に認められていない。その結果、公的な文書では「男性」である。外見と一致しないため、日常的にトランスジェンダーであるとわかってしまうことに、苦しんできた。
アムネスティ国際ニュース
2015年4月10日
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