- 2015年1月19日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:サウジアラビア
- トピック:危機にある個人
議論するフォーラム・サイトを作ったために、10年の服役、むち打ち1,000回、多額の罰金を科されたライフ・バダウィさん(C)Private
サウジアラビアの活動家のライフ・バダウィさんが1月9日、ジェッダのアル・ジャファリ回教寺院前でむち打ち刑を受けた。
むち打ち刑は、国際法が禁じる卑劣で残虐な行為である。
サウジアラビア当局は、国際社会のむち打ち刑撤回を求める声を黙殺し、この最も基本的な人権原則を無視する姿勢を示した。
目撃者によると、バダウィさんは金曜礼拝の後、手錠をはめられてバスから降ろされ、寺院前の公共広場に集まった群衆のただ中に引きずり出されたという。
群衆が輪になっていた。通行人がそれに加わって群衆が膨れていった。しかしなぜバダウィさんが刑を受けるのか誰にも分からなかった。彼は殺人を犯したのか、犯罪者か、それとも礼拝をしないからなのか。
大きなむちを持った治安警官がバダウィさんの背後に立ち、むちで打ち始めた。バダウィさんは空に向けて顔を上げ、眼は閉じて背中を丸めていた。彼は声を上げなかったが顔と身体の様子から苦痛がただものでないことが感じ取られたそうだ。警官は数えながらバダウィさんの背中と脚を打ち続け、50回に達するまで続いた。
ライフ・バダウィさんは昨年、ウェブサイトに意見交換用フォーラムの開設とイスラム教を侮辱したとして、禁錮10年とのむち打ち1,000回、100万サウジアラビアリラ(約266,600米ドル)の刑を受けていた。
表現の自由という権利を行使したにすぎない。バダウィさんは良心の囚人である。直ちに無条件で釈放されるべきだ。
1,000回のむち打ちは、50回ずつ、20回にわたって実施される。
これから19週間にわたるむち打ち刑がライフ・バダウィさんを待ち受けていると思うと背筋が寒くなる。サウジアラビア当局はこれ以上のむち打ち刑を直ちに停止すべきだ。
アムネスティ国際ニュース
2015年1月9日
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