- 2015年1月15日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ウクライナ
- トピック:地域紛争
民間バスへの攻撃は多連装ロケットランチャーが使用されたようだ。(C) Demotix
ウクライナ東部で民間のバスが砲弾の攻撃を受け、10人が死亡、18人が負傷した。この攻撃は国際人道法違反の疑いがあり、すぐにも調査が必要だ。
攻撃に使われたのは無誘導の多連装ロケットランチャーとされるが、現時点ではどこから発射されたかはわかっていない。攻撃を受けたのは、バスがボルノバハの町にある政府軍管轄の検問所を通過しようとしたところだった。
この悲劇の真実を、世界は知る必要がある。戦争法違反の可能性を視野に、中立・独立の立場で徹底的に調べるべきだ。
この事件は、攻撃を行った者が国際人道法の求める民間人の保護措置を怠った結果か、あるいは故意に狙ったかのどちらかだ。後者の場合は戦争犯罪にあたる。
事件後ソーシャルメディアを飛び交った写真によると、バスの窓は吹き飛び、側面は爆弾の破片でいくつも穴があいていた。路上に積もった雪には、血がにじんでいる。被弾直後、分離独立派のニュースサイトは、検問所が破壊されたと報じている。しかしその後、この地域を事実上支配する自称「ドネツク人民共和国」の幹部は、自分たちのロケットは検問所まで届く能力を持っていないと主張したようだ。
2014年9月、ウクライナ東部では停戦が合意された。しかしそれは名ばかりで、報復の応酬でその後も1,400人を超す死者が出ている。衝突が起きて以来の死者は5,000人近くにのぼる。
アムネスティ国際ニュース
2015年1月13日
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