- 2014年11月20日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:モーリタニア
- トピック:
モーリタニアで、奴隷制に反対する名だたる活動家が拘束されている。当局は、奴隷制に反対する活動家への嫌がらせや脅迫、弾圧などをやめるべきである。
11月11日に活動家9人以上が拘束され、同国南部の町ロッソの複数の施設で拘禁されている。拘束された人たちの中には、「奴隷制廃止運動復活イニシアチブ(IRA)」の代表と副代表もいる。代表は6月の大統領選で2位だった人物だ。他のNGOの代表も拘束された。被拘束者は家族との面会は禁じられている。何人かは警察官の暴行を繰り返し受けた。
全員が、奴隷制反対を訴え活発な活動を繰り広げる非政府人権組織の中心的存在だ。11月初旬からこれらの団体は、大会や公開集会、講演会をしながら国内を回っていた。ところが、ロッソの集会で、憲兵隊が開催許可書類がないとして、集会を中止に追い込んだ。奴隷制廃止運動復活イニシアチブは集会の許可を求める文書を政府に送っていたが、書面で拒否されていた。11月11日の夜、警察官らは団体本部を閉鎖し、広報職員を拘束した。
モーリタニアでは、奴隷制に反対する活動家は、果てしなく続く侮辱や脅しの対象となる。活動は禁止されるか、あるいは厳しく弾圧され、多くの場合拘束される。このような弾圧はやめるべきだ。平和的な集会と結社の自由の権利を明らかに侵害している。
一連の拘束は、奴隷制反対活動に対して激しくなる弾圧の一環である。10月には首都ヌアクショットのモスク内で、奴隷制廃止運動復活イニシアチブのメンバー4人が拘束された。団体に対する批判に応えているところであり、礼拝者の邪魔をしたこと、抵抗を呼びかけたことなどが拘束理由だった。彼らは現在も拘禁され、まだ裁判にはかけられていない。
当局は、すべての良心の囚人を直ちに無条件で釈放し、奴隷制反対活動に対する嫌がらせや脅迫を止めるべきである。こうした活動家たちは、国の人権の義務と公約の実行において重要な役割を果たしており、当局が彼らの合法的な活動を尊重することは絶対に必要だ。平和的集会を開く権利は基本的権利であり、表現の自由など他の人権にも繋がっている。
アムネスティ国際ニュース
2014年11月12日
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