- 2013年10月19日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:エジプト
- トピック:
10月11日、アレキサンドリア沖で船が難破し、少なくとも12人が溺死した。その多くはシリアからの難民とみられる。この事件は、武装紛争で脱出を余儀なくさせられた人びとが、生死にかかわる決断をしなければならなかったことを浮き彫りにしている。
アムネスティ・インターナショナルは、目下エジプトでシリア難民の状況を調査中で、近日中にその窮状を報告する予定である。
今回の沈没の背景には、さらに大きな悲劇があることが、この調査でわかった。
シリアで恣意的な逮捕、拘禁、深刻な敵意を受け、絶望のどん底にある難民の人びとは、安全を求めてエジプトに逃れることもある。しかし、エジプトでも避難場所や明日への希望を手にすることなく、多くが虐待や強制送還など生死にかかわる状況に追いやられている。その結果、密輸業者に身を預けて地中海を渡る危険な旅に出るケースもある。
報道によれば、今回の沈没で100人以上が救助され、エジプトのアレキサンドリアの警察に連行された。 彼らがこれからどういう扱いを受けるかはわかっていない。
同じ時期に、季節労働者をチュニジアからイタリアへ運ぶ船が、イタリアのランペドゥーサ島沖で沈んだという。
また、この2件の船舶事故のちょうど1週間前、同じランペドゥーサ沖で沈没事故が起こるという悲劇もあった。乗員ですし詰め状態の船が火災で沈没し、乗っていた100人以上の季節労働者と亡命希望者が犠牲となった。
アムネスティ国際ニュース
2013年10月11日
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