- 2013年10月 4日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ロシア連邦
- トピック:
グリーンピース船の活動家約30人がロシア治安部隊に拘束された。(C)SAMUEL ARANDA/AFP/Getty Images
ロシア当局は9月24日、グリーンピースの船に乗っていた活動家たちを海賊行為で起訴した、と発表した。しかし、海賊行為がでっち上げであることは、ほぼ疑う余地はない。
何の根拠もなく起訴したのは、ロシアにとって大きなダメージである。
ロシアはグリーンピースの活動家たちを、適切な保釈金で釈放すべきだ。また、裁判になる場合は、弁護人を立てられるようにすべきである。
ロシア治安部隊は9月19日、アークティックサンライズ号に乗り込み、グリーンピースの活動家約30人を拘束した。グリーンピースによると、治安部隊は銃とナイフで武装し、空や海に発砲したり、ナイフでゴムボートを切りつけたという。また、乗員に銃をつきつけて取り押さえ、通信用の無線室をめちゃくちゃに破壊した。
活動家たちは、ロシアの北海岸沖、ペチョラ海のプリラズロムニエ油田帯付近で進められている北極圏での石油掘削事業に対して抗議を続けてきた。
当局が拘束の際に過剰な力を行使したという、信頼できる申し立てがある。これらの証言に基づく調査をきちんと行うべきだ。
重罪を調査する州のロシア捜査委員会は、拘束された活動家に対する海賊行為の調査を開始したと発表した。
国際法は、海賊行為は「暴力や身柄拘束の違法行為、もしくは個人の利益を目的とした襲撃」と定義している。
ロシアの刑法でも、「ほかの船舶の拿捕、暴力の行使または暴力による脅し」と類似の定義をしている。ロシアでは、海賊行為は5年から15年の刑に処される。
アムネスティ国際ニュース
2013年9月24日
関連ニュースリリース
- 2024年12月21日 [国際事務局発表ニュース]
ロシア連邦:ロシア語を話せない移民の子どもの入学禁止法の撤回を - 2024年6月10日 [国際事務局発表ニュース]
ロシア連邦:戦争に反対する子どもたちを迫害 - 2024年2月29日 [国際事務局発表ニュース]
ロシア連邦:反テロ法による政権批判への弾圧激化 - 2024年2月19日 [国際事務局発表ニュース]
ロシア連邦:政権批判の急先鋒 アレクセイ・ナワリヌイさんが獄中で死亡 - 2024年2月15日 [国際事務局発表ニュース]
ロシア連邦:抗議する兵士の妻と報道記者への圧力