- 2013年4月10日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:シリア
- トピック:地域紛争
シリア政府の支配地域にあるダマスカス大学が迫撃砲による攻撃を受けた。15人が死亡、負傷者も出たという。これは重大な戦時国際法違反である。
ここ数日同地域での戦闘が激化する中、同大学の建築学部の建物が砲撃を受けた。
過酷なこの紛争で最悪の残虐行為に耐えているのは、一般市民である。どの勢力も国際人道法を順守し、無差別に民間人を殺害・負傷させるような攻撃は中止するべきだ。
だれが政府支配地域への無差別攻撃をしたのかまだわかっていない。ただ、人口が密集する地域に向けて発射されたことは明らかである。民間人がいる地域に迫撃砲を使用するのは、言語道断である。軍事目標を狙ったのだとしても、一般市民の居住地近くに迫撃砲を打ち込むのは、民間人の人命や国際人道法を無視する行為だ。
反体制派はここ数日、攻撃の前にダマスカスの一部地域から避難するよう、市民に警告していたという。しかし、これで市民への被害を最小限に抑える責任を果たしたことにはならない。攻撃が無差別もしくは不適当だと思われるならば、即刻中止するべきだ。
反体制派に武器提供を約束した国は、その武器が国際人道法に違反する使われ方がされていないか、しっかり監視する必要がある。
現在のところ、攻撃したことを認める声明は出ておらず、被害者の身元も不明のままである。
アムネスティ国際ニュース
2013年3月28日
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