- 2012年8月 8日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:リビア
- トピック:
リビアの武装民兵は、イラン赤新月社の7人を即時に釈放すべき
リビアの武装民兵は、イラン赤新月社の7人を即時、無条件に釈放しなければならない。彼らの誘拐は深く憂慮すべきことである。
イラン赤新月社使節団は7月30日午前1時、リビア東部のベンガジの路上で、武装集団によって行方を阻まれ連れ去られた。逮捕状の提示はなかった。赤新月社の7人の安否と所在は不明のままである。リビア人の運転手はそのまま放免された。
リビア赤新月社(LRCS)は、ベンガジ地方議会との会合などのための訪問旅行にイランの同僚を招待していた。
誘拐事件が起きたのは、イラン側の職員が29日の夜遅くLRCSベンガジ本部での会合を終えて、テベスティ・ホテルへと帰る途中であった。
7人を拘束している武装民兵は、イラン赤新月社の7人は釈放すべきだ。また彼らにただちに外部との連絡を認め、彼らの安全を確保しなければならない。
LRCS事務局長アブドゥルハミド・エルマダニによれば、ベンガジにある治安、軍、民間のあらゆる関係機関に接触する努力をしてきたが、イラン使節団の所在は不明であり、誘拐者の特定もできていない。
LRCSは使節団を拘束している武装民兵に対して、ムアマル・アル・カダフィ大佐の政権の崩壊へと導いた昨年の「2月17日革命」の際にイラン赤新月社から受けた連帯と支援を考慮して、イランの同僚を釈放するよう呼びかけた。
人道的問題に関する協力を討議に招待された7人のイラン人が、不法に誘拐され拘束されていることはきわめて残念である。彼らが大変な苦難にあることを考えると、リビア当局は無法状態で活動している武装民兵を緊急に統制下に置かなければならない。
リビアでは、武装民兵は依然として法の裁きを受けることなく活動している。
約1年前、反カダフィ派勢力の攻撃で首都トリポリが陥落した後、武装民兵はカダフィ派とみなされた人びとや兵士数千人を拘束し、また「傭兵」として非難された外国人兵士や不法に入国した外国籍者を拘束した。彼らの多くは拘束中に拷問や虐待を受けている。
アムネスティ国際配信ニュース
2012年8月1日
関連ニュースリリース
- 2024年11月21日 [国際事務局発表ニュース]
リビア:「道徳」名の下でのベール着用強制をやめよ - 2023年10月 4日 [国際事務局発表ニュース]
リビア:メディア規制の解除と洪水被害者の救援を急げ - 2021年7月22日 [国際事務局発表ニュース]
リビア:難民・移民に対する虐待 容認するEU - 2019年8月22日 [国際事務局発表ニュース]
リビア:女性議員を拉致 気になる安否 - 2019年7月11日 [国際事務局発表ニュース]
リビア:移民収容所の空爆 戦争犯罪のおそれ