- 2012年5月11日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:バーレーン
- トピック:変革を求める中東・北アフリカ
バーレーンの裁判所が、2011年に反政府活動の罪で投獄された、著名な活動家アブドルハディ・アルハワジと13人の活動家の上告を認めると発表した。これを受け、アムネスティ・インターナショナルは、あらためて活動家たちの早急な釈放を求めている。
裁判は民事裁判所で開かれる予定だが、7名の活動家の裁判は、欠席裁判で行われる。アルハワジおよび、20名の活動家に対する判決は取り消されていない。またアルハワジを含む14人の活動家のうち、一人を除いて、身柄の勾留が延期される可能性がある。
最高裁判所は、投獄された活動家のうちの一人、アルソマーキの当初の判決には不備があったため、刑期が2年から6ヵ月に減刑されたと発表した。アルソマーキは、30日中に釈放される見込みだ。
「アルハワジと13人の活動家達は、全員一般市民であり、最初から裁かれるべきではありませんでした。ましてや軍事裁判所で裁かれるなど、もってのほかです」と、アムネスティ中東・北アフリカの代理プログラム・ディレクターのアン・ハリソンは述べた。
「彼らは平和的な方法で、主張を行っただけなのです。即刻、釈放されるべきです」
アルハワジと13人の著名な抗議活動家は、表現や集会の自由と権利とを、平和的に行使しただけの良心の囚人であると、アムネスティはみなしている。
アルハワジが不当勾留に対する抗議として、3ヵ月前にハンガーストライキを始めて以来、彼の健康状態の悪化は深刻だ。
4月22日に、病院に彼を訪ねた家族は、アムネスティに、「彼が強制的に食事を摂らされている」と語った。
彼が家族に語ったところによると、アルハワジは看護婦に麻酔をかけられ、目覚めたときは鼻から胃まで、流動食のチューブが通されていたという。
チューブは4月20日に外された。現在はアルハワジは、静脈点滴を受け、ジュースを与えられている。
アルハワジはチューブをはずすよう、医師に何度か訴えたが、彼の要求は受け入れられなかった。
また、彼は弁護士との面会を繰り返し要求し、弁護士も正式な面会要求を提出しているが、何週間にも渡り許可されていない。
アルハワジは、アイルランドの人権NGO団体、フロントライン・ディフェンダーの元人権擁護コーディネーターである。アルハワジは2011年4月、反政府抗議活動を指導したとして告訴された。彼は勾留中に拷問を受け、軍事裁判所の公正を欠く裁判により、昨年6月に終身刑を言い渡された。
アムネスティは、いかなる状況においても、一般市民を軍事裁判所で裁くことに反対している。
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