- 2012年5月 7日
- 国・地域:中国
- トピック:危機にある個人
「彼が米国大使館を離れるに至った全体像は、まだ明らかになっていませんが、陳光誠は中国で安全に正常な生活を送ることができると、中国が米国政府関係者に対して保証したことは、事実として残っています」とアムネスティのアジア太平洋副部長キャサリン・バーバーは述べた。
「まさに彼らがそのような保証をしている最中に、当局は陳の仲間を拘束しており、今も彼の支援者を標的にしています。これには、誠実さが感じられません」
米中戦略・経済対話が5月3日に北京で開かれる。
「今後数日間の動きは重大ですが、陳と彼の家族および支援者の安寧を図るには、長期にわたる調査と国際的な圧力が求められます」とバーバーは述べた。
「中国政府は、陳と米国に対するその約束を守らなければなりません。また、他国の各政府は、中国が約束を守るよう、最高レベルで主張し続けなければなりません」
5月2日、もし陳が米国の外交的保護の下に留まれば、彼の妻子は山東省に送り返されるだろうと中国当局が陳に伝えていたことを、米国務省は認めた。
「この話は不安を煽るものです。山東省へ戻すということが意味するものは、そこが陳と彼の家族が何ヵ月もの間、暴力的な虐待を受けた場所であることから、いくら強調してもし過ぎることはありません。彼らが今、それを恐れていて、国を離れることを望んでいるとの報告は十分理解できます」とバーバーは付け加えた。
「陳と彼の家族が中国から出ることを希望するのであれば、中国当局がそれを認めるよう説得するために、米国当局は対話の機会を利用しなければなりません」
「私たちは5月2日、活動家で陳の支援者である曽金燕の家を当局者が取り囲んでいるとの報告を受けました」とバーバーは述べた。「陳の友人である何培蓉は、不法な自宅軟禁から陳の逃亡を助けて以来、自宅に拘禁されていると伝えられています」
「『正常な生活』を送ることには、表現および結社の自由の権利を行使することが含まれます。当局者が法の支配に則るという約束を守り、すべての市民の人権を十全に保護することを私たちは期待します。陳とその家族が、彼らが望む人には誰とでも話し、会うことができ、彼らが望むときにはいつでも旅行し、国を離れることができるよう当局は認めなければなりません」
「これは先例がない状況であり、この先、数週間あるいは数か月でどのように展開していくのかを確かめるために、私たちは注意深く監視しています」
アムネスティ国際配信ニュース
2012年5月2日
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