- 2011年9月 2日
- 国・地域:オーストラリア
- トピック:難民と移民
アムネスティ・インターナショナルは、マレーシア難民の交換を違法としたオーストラリアの最高裁の判決を、「人権の記念すべき勝利」として歓迎する。アムネスティは、庇護希望者にとってマレーシアは危険な行き先であり、脆弱な人びとを送ることはオーストラリアの国際法上の義務違反であるとして、一貫してオーストラリア政府に警告し続けてきた。
「難民や庇護希望者にとって、マレーシアが安全な行き先ではないことは明白です。庇護希望者に対して、日常的に鞭打ち、収容、虐待がなされ、難民条約への加入を拒んでいる国に、オーストラリアの難民保護の義務を委ねようとすることを政府が検討すること自体、考えられないことです」と、アムネスティの難民に関するスポークスマンであるグラハム・トムは述べた。
「アムネスティはこの理不尽で、政治的動機に基づいた計画の進行を阻んだ最高裁の判決を歓迎します」
最高裁の判決はまた、マレーシアに移送された場合、保護者のいない子どもがとくにリスクにさらされるであろうという、アムネスティの深い懸念を支持するものであった。
「移民局大臣は、保護者のいない子どもたちの法的後見人として、彼らの最善の利益のために行動する義務があります。彼らをマレーシアに送ることは、難民条約上の子どもの権利に対する、あからさまな違反行為です」とグラハム・トムは述べた。
「最高裁がこの悲劇に終止符を打った今、人間としての良識を行き届かせる時です。オーストラリアはすべての庇護希望者を、船で来たか飛行機で来たかを問わず、平等に扱うべきです。すべての庇護希望者は、難民条約上の義務に則り、本土で手続きを進められなくてはなりません」
アムネスティ発表国際ニュース
2011年8月31日
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