- 2011年6月30日
- 国・地域:リビア
- トピック:変革を求める中東・北アフリカ
ICCの検察官は27日、殺人と迫害を含む人道に対する罪の容疑で、カダフィ大佐とその息子のセイフイスラム・カダフィ氏、情報機関トップのアブダラ・アル・サヌーシ氏に逮捕状を発行した。
「今年起こった残虐な弾圧における、人権侵害の犠牲者には正義がもたらされなければなりませんし、国際人道法違反は罪に問われなければなりません」とアムネスティのマイケル・ボヘネク政策部長は述べた。
「カダフィ大佐および残虐な弾圧を行ったとして告発されている者たちは、責任を問われるべきです」
中東および北アフリガ全土における大規模な抗議行動に触発され、リビアでも2月に政府に対する抗議行動が始まった。カダフィ大佐は、一連の殺害および政府に批判的だと疑われる者の強制失踪を命令したとして、告発されている。
ICCのルイス・モレノオカンポ主任検察官が5月中旬に逮捕状を請求した際、カダフィ大佐を含む3人の容疑者には、市民に対し大規模かつ組織的な攻撃を行った容疑がかけられていた。
リビアで調査を行っていたアムネスティの調査団は、人道に対する罪および戦争犯罪の証拠を繰り返し指摘していた。証拠の中には、ミスラタの居住地で国軍が行った、クラスタ爆弾やロケット砲を使った数度にわたる無差別攻撃が含まれている。
「もし告発された3人を逮捕・起訴できなかった場合、このような犯罪を、免責されたまま続けることが可能であるという憂慮すべきメッセージを伝えることになるでしょう」とボヘネクは述べた。
「誰一人として、国際司法から逃れることがあってなりません」
国際法に基づき、国連の全加盟国はカダフィ大佐らの安全な避難場所となることを拒まなければならない。
国家の元首に対してICCが逮捕状を発行するのは、今回が二度目である。虐殺や戦争犯罪および人道に対する罪で、2009年以降スーダンのオマル・アル・バシル大統領に対し逮捕状が出されている。
アムネスティ発表国際ニュース
2011年6月27日
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