- 2010年11月 5日
- 国・地域:イラク
- トピック:死刑廃止
イラク高等法廷(SICT)は、サダム・フセイン政権のタリク・アジズ元外相、サドゥン・シャキル元内相、処刑されたフセイン元大統領の秘書官であったアベド・ハムードに対し、反対派勢力殺害への関与により有罪判決を下した。3人全員が容疑を否認している。
「サダム・フセイン政権下の統治とは、処刑や拷問やその他の深刻な人権侵害と同義語でしたし、犯罪を犯した者が法の裁きを受けることは正しいことであると言えます」と、アムネスティの中東・北アフリカ部長マルコム・スマートは述べた。
「しかし、もっとも重要な点は、犯罪がどれほど重大であっても、人権の究極的な否定である死刑を絶対に用いてはならない、ということです。」
「また、イラク政府は、この悪循環を転換する時期に来ています。その一歩は、すべての処刑に終止符を打ち、数百人いるとみられる死刑囚すべての判決を減刑することです。」
タリク・アジズは、2003年の米国を中心としたイラク侵攻以降、拘置され続けている。彼は高齢であり、健康を害していると伝えられている。
彼は、1992年に起きたサダム・フセイン政権による42人の商人の処刑に関与した容疑で、2009年にSICTにより懲役15年の刑を言い渡された。
アムネスティは、SICTでの裁判について繰り返し懸念を表明してきた。同裁判所は、フセイン政権下で行われた犯罪を訴追するために設置されたが、たび重なる政治的干渉により、司法機関としての独立性に疑問が投げかけられている。
「国際的に認められた公正な裁判の基準は絶対に必要であり、政治的圧力が、いかなる告訴に対しても、とりわけ死刑につながる可能性がある告訴に関する訴訟手続きに対して、影響を与えることが許されてはならないのです」と、マルコム・スマートは述べた。
タリク・アジズを含む3人に対する死刑判決について、上訴審が支持すれば、彼らは30日以内に処刑される可能性がある。
死刑は2003年に起きた米国主導の侵攻の後で停止されていたが、2004年8月に再開された。それ以降、何百人もの人びとが死刑判決を受け、処刑されている。
アムネスティ発表国際ニュース
2010年10月25日
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