- 2010年2月 9日
- 国・地域:アフガニスタン
- トピック:「テロとの闘い」における人権侵害
アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長など多くの指導者、外相が、いわゆるタリバン穏健派の社会復帰を支援する和解プログラムを含む向こう2年間のアフガニスタンの治安対策について協議する予定である。
「タリバンと話し合いをするにしても、タリバン側にアフガニスタン国民の権利を尊重し促進するという明確な公約が示されていなければならない」と、アムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋部長サム・ザリフィは述べた。
「タリバンはかつての政権下で恐るべき人権侵害の前科を持つが、その後、政権に復帰した場合に行いを改めるだろうとみなされる兆しは何も見せていない」
「今週ロンドンに集まった政策立案者たちは、政治や軍事上の便宜のためにアフガニスタン国民の幸福を犠牲にしないということを示さなければならない」
隣国パキスタンでのタリバンとの同様な取り引きが、タリバン支配下の地域における人権侵害の増加、さらには紛争と治安悪化の著しい拡大を引き起こした。
アフガン政府と反政府勢力はともに、国際人権法と国内法に基づいた義務を忠実に果たさなければならない、とアムネスティは述べた。
アフガニスタンでは、タリバンと他の反政府勢力が人権と戦時国際法に少しの配慮も見せず、故意に民間人を標的にして無差別に自爆攻撃をしかけて死亡させ、また、女子教育を壊滅状態に追い込んでいる。
国連の算定によれば、タリバン政権の崩壊以来最悪の年であった昨年、アフガニスタンにおいて2400人以上に及んだ民間人の死傷者の3分の2はタリバンによるものであった。
タリバン支配下の地域では、少女と女性の権利は厳しく制約されていて、就学、就労、外出の自由、そして参政権および被選挙権などは認められていない。
アフガンの市民社会グループ、特に女性グループは、どのような形であれ、タリバンに政治的支配を認めるという展望に対しては切実な思いで警鐘を鳴らしている。
「紛争解決の外交努力は前向きな進展ではあるが、アフガン国民の権利が交渉の中で見失われるようなことがあってはならない」と、サム・ザリフィは述べた。
「正義や人権のない平和は真の平和ではなく、結局さらなる紛争を引き起こすということは、私たちには経験済みのことである」
アムネスティ発表国際ニュース
2010年1月25日
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