- 2009年11月11日
- 国・地域:イラン
- トピック:国際人権法
アムネスティ・インターナショナルは、イスラム法にのっとった刑罰のさらなる重視、特に窃盗犯の手首の切断が呼びかけられていることに対し懸念している。伝えられるところによると、イラン警察の犯罪捜査部長アスガー・ジャファリがこのように呼びかけているという。
11月8日付のイラン労働ニュースのレポート(http://www.ilna.ir/newstext.aspx?ID=88248)によると、アスガー・ジャファリはこのような刑罰が導入されれば犯罪は90%減るであろうと主張した。この主張を裏付ける証拠は全く示されていない。
手足の切断やむち打ちのような刑罰は、拷問に等しい残酷で非人間的又は品位を傷つける刑罰であり、国際人権基準の下で禁じられているものである。アムネスティ・インターナショナルは長期に渡りこのような刑罰をやめるよう求めてきており、これからもむち打ち刑や四肢切断刑の実施を監視していく。アムネスティが記録しているイランでの最後の四肢切断刑は、2008年12月にイラン西部、ケルマンシャーで行われたものである。
アムネスティ・インターナショナルはまた、イランにおける死刑の廃止を求めるキャンペーンを行っている。イランの死刑の執行方法には石打ちも含まれている。これは、死刑囚の苦痛をことさら増大させるために考案されたものである。アムネスティは長年イランに対し、国際的な義務を果たすこと、未成年時犯罪者に対する死刑を即刻止めることを強く促している。18歳未満で犯罪を犯した者に対する死刑は国際法で厳しく禁止されている。イランは1990年以降40人以上の未成年時犯罪者を死刑にし、そのうちの4人は2009年に執行されている。
アムネスティ発表国際ニュース
2009年11月11日
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