- 2009年8月 4日
- 国・地域:アフガニスタン
- トピック:
「われわれは、アフガニスタン政府の人権に対する明らかな無関心に対して不満と怒りを表明している多くのアフガニスタンの人びとと話す機会を持った」と、アムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋部長サム・ザリフィは述べた。
「深刻な人権侵害や戦争犯罪への関与を疑われている政府高官や国会議員は、あからさまに免責を享受している。また、彼らの多くは汚職や犯罪行為にも関わっているとみられているが、責任を問われることはほとんどない」
「一方で、アフガニスタンの人びとは、政府の統制の弱さ、根強い汚職、脆弱で機能しない司法制度、人権と法の支配に対する尊重の欠如などに引き続き苦しんでいる」と、サム・ザリフィは述べた。
アフガニスタンの人びとの間では不安定感が高まっているが、人権や法の支配が優先的に配慮されるならば、国中に安定と安全を促進することができる、とアムネスティは述べた。
「大統領候補が人権の改善に公然と取り組むならば、アフガニスタン国民が感じている怒りや不満に対処することができるだろう。それによって、国民の生活に真の変化をもたらし、国がまさに必要としている確固とした安定に向けて事態を改善してゆくことにつながるだろう」と、サム・ザリフィは述べた。
アムネスティが勧告している人権改善のための主要な課題10項目は、要約すると以下の通りである。
・ アフガニスタンの国際人権法上の義務を遂行すること
・ 司法制度と法執行機関を改革すること
・ 恣意的逮捕、不法拘禁、拷問を止めること
・ 過去の人権侵害に対する免責と闘うこと
・ 報道の自由を含む表現の自由の権利を保障すること
・ 国内避難民と国外からの帰還者への支援を提供すること
・ 死刑適用を一時停止し、その後死刑を廃止すること
・ 子どもの権利に対し実効的な保護を施すこと
・ 女性の権利を法律上、実務上保障すること
・ 紛争に巻きこまれた民間人を保護すること
アムネスティ・インターナショナルの「アフガニスタンにおける人権のための10の課題」全文は以下からご覧いただけます(英語のみ)。
http://www.amnesty.org/en/library/info/ASA11/010/2009
アムネスティ発表国際ニュース
2009年8月4日
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