- 2009年4月 8日
- 国・地域:中国
- トピック:死刑廃止
彼らがこの判決について上訴するかどうかは不明であるが、最終的にはすべての死刑の場合と同様に、最高人民法院が今回の死刑判決を再審理する必要がある。
「アムネスティ・インターナショナルは、ロサン・ギェンツェンとローヤーに下された死刑判決を非難する。私たちは中国において死刑判決に至る不公正な裁判をこれまで多く記録してきた。こういった状況下で、これらの判決が信頼できるものかどうかは非常に疑わしい。アムネスティは、死刑判決が取り消されることを求める」。アムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋部長サム・ザリフィはこのように述べた。
裁判所の報道官によると、2年間の執行猶予付きで死刑判決を受けた別の人物テンジン・プンツォは、逮捕されたあと犯行を認めた。拷問による自白であっても裁判所が証拠として認める中国では、拷問はいまだに広く行われている。そのため、テンジン・プンツォの自白と彼の取り扱いに関する懸念が高まっている。
公式発表によると、今回の発表の前には76人が昨年の抗議行動に関連して判決を受けた。先に有罪判決を受けた人びとは、3年から無期までに及ぶ刑を言い渡されている。このうちのほとんどが受けた判決の罪状は「放火、略奪、けんかを売って騒乱を誘発した、国家機関を襲撃するために群衆を集めた、公務の執行妨害および窃盗」とされている。 少なくとも7人は、「スパイ行為」あるいは「中国国外の組織または個人に対し違法に『情報』を提供した」罪で判決が下されている。
米国の中国に関する委員会(the United States Commission on China)によると、2008年3月の抗議行動に関連して拘禁された1,000人以上の人びとが行方不明のままである。 中国当局は、21人が暴力的な抗議行動参加者たちに殺されたとし、チベット側の情報筋は、100人以上のチベット人がその後の弾圧で殺されたと主張する。
アムネスティの調査によると、中国は、2008年に少なくとも1,718人に死刑を執行し、7,003人に死刑判決を言い渡した。中国の政府は、人権侵害が報告されることを恐れ、チベットへのアクセスを引き続き制限している。
アムネスティ発表国際ニュース
2009年4月8日
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