- 2009年3月 3日
- 国・地域:米国
- トピック:「テロとの闘い」における人権侵害
米中央情報局(CIA)が管理する秘密収容所の被拘禁者が受けた拷問や虐待の証拠となりうる情報を含んだ100本近いテープが破棄されたことは、「テロとの戦い」の名の下に米国が犯した人権侵害について、完全に独立した調査委員会が緊急に必要であることを示していると、アムネスティ・インターナショナルは本日述べた。
「オバマ大統領が秘密収容所を閉鎖する方針を打ち出したことや、大統領が米国は二度と拷問をしないと確約したことは、非常に前向きといえる」と、アムネスティのアメリカ部部長スーザン・リーは語った。「しかし、テープを破棄したことは、説明責任を果たそうとする姿勢が欠如していることを示す注意すべき兆候であり、見過ごすわけにはいかない。調査は徹底して行なわれるべきであり、拷問や虐待を命令した者や実行した者は裁判にかけられるべきである」
「拷問に終止符を打つ唯一の道は、法律上も政策上も、拷問はどこで、いつ、いかなる理由で誰に対して行われるものであろうとも決して許されず、必ず罰せられるということを明確にすることだ」と、スーザン・リーは語った。
アムネスティ・インターナショナルは、CIAが、秘密収容所に囚われた人びとに対する尋問の様子を映したビデオテープ92本を破棄したという報道を受け、この声明を出した。
*より詳しい情報は以下をご覧ください。
USA: Destruction of CIA interrogation tapes may conceal government crimes (December 2007)
アムネスティ発表国際ニュース
2009年3月3日
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