- 2009年2月 3日
- 国・地域:スーダン
- トピック:地域紛争
ムハジェリアを支配している正義と平等運動(JEM)と政府との間の数週間にわたる戦闘の後、民間人数千人がこの町のUNAMID駐屯地へ保護を求めた。
「UNAMIDの平和維持軍はムハジェリアの人びとを守らなくてはならない。紛争の両当事者によって普通に暮らしている民間人が殺され、強かんされ、強制的に立ち退かされることが続いている。UNAMIDは、絶対に、人びとを危険の中に置き去りにして撤退してはならない」と、アムネスティのアフリカ部副部長タワンダ・ホンドラは述べた。
「私たちは、平和維持軍がムハジェリアに残り、民間人を保護するという確約を求めている」
スーダン政府は、2日にムハジェリア近くのJEMの拠点に向けて空爆を開始する前に、UNAMIDがムハジェリアから撤退するよう求めた。スーダン国軍とその同盟勢力の民兵は、過去、無差別に空爆を行いダルフールの民間人を攻撃している。これは国連決議1591に反している。
「もしUNAMIDの平和維持部隊がムハジェリアから撤退すれば、過去にシルバ、サレア、アブスルジュにおいて行われたような、民間人に対する無差別攻撃が繰り返される可能性がある」と、タワンダ・ホンドラは強調した。「その作戦では、115人以上の死者を出し、3万人以上が避難する結果となった。さらに、国連と人道支援機関は数カ月にわたり同地に入ることを許されなかった。UNAMIDはこのような事態を再び許してはならない」
スーダン政府は、民間人を保護する義務と、民間人を過度に危険にさらす軍事作戦を行ってはならないという義務を負っている。紛争両当事者が直接または無差別に民間人を標的とすることは、国際人道法違反にあたる可能性がある。
今回の戦闘後、多くの人道支援機関が職員をムハジェリアから退避させた。
背景:
ムハジェリアは、2週間以上にわたり正義と平等運動(JEM)と政府軍の戦場となっている。軍事衝突によって、ムハジェリアの人びとは、ダルフールにおけるこの1年余りの中で最悪の暴力にさらされている。
2009年1月半ば、ムハジェリアの町は、スーダン解放軍(SLA)のミニ・ミナウィ派からJEMの手に落ちた。ミニ・ミナウィ派は元々反政府勢力であったが、政府とダルフール和平合意(DPA)を結んでいた。
国連によると、ダルフールではこれまでに30万人以上が死亡し、2003年2月に紛争が始まって以来、220万人以上が国内避難民となっている。
アムネスティ発表国際ニュース
2009年2月3日
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