- 2007年9月27日
- 国・地域:ミャンマー(ビルマ)
- トピック:危機にある個人
本日ニューヨークで行なわれるASEAN会合に向けて、アムネスティ・インターナショナルのアイリーン・カーン事務総長は公開書簡を発表し、そのように述べた。
9人が殺害されたとする報道に接し、アムネスティは現在、ビルマで改革を求める数万人の平和的な抗議者たちに対する暴力的な鎮圧がエスカレートしていることに深い懸念を抱いている。このことは、すでに深刻な状態にある人権状況をさらに悪化させ、ASEANとその周辺各国の平和と安全を脅威にさらすおそれがある。
「現在の状況では広範な人権侵害が起こる恐れがあり、これを防ぐためには毅然とした態度で介入する必要がある。ASEANの影響力を以ってビルマ当局に人権を尊重させることで、ASEANはその加盟国と世界に対し、ASEANが人権の擁護と促進に取り組んでいるという重要なシグナルを送ることになるだろう」。カーン事務総長はそのように述べた。
書簡の中でカーン事務総長は、ASEANの指導者たちに対し、長年にわたって表現の自由が抑圧されているなど未解決のままであるビルマの人権問題について取り組むように求めた。ASEANの指導者たちは、また、8月の燃料費急騰に端を発し、政治改革を求めている平和的なデモの最中に恣意的に拘禁された人びとが即時無条件に釈放されるよう、ビルマ当局に圧力をかけるべきである。
「これは、ASEAN外相がニューヨークに集まり、数ある議題の中でも特に加盟国すべての共通の行動基準となるASEAN憲章について論議している今、極めて核心的な問題である」。カーン事務総長はこのように述べた。
ASEAN指導者らは今回の危機を暴力に訴えることなく解決するよう圧力をかける責任を負っている。
カーン事務総長は、1967年のASEAN設立宣言に、この組織の目的は「地域各国の関係において、常に正義と法の支配を尊重することで地域の平和と安定の向上をめざすこと、また国連憲章を遵守すること」を含む、との文言があったことを、ASEAN各国の指導者たちが想起するよう注意を促した。
AI Index: ASA 16/012/2007
2007年9月27日
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