- 2007年9月 7日
- 国・地域:日本
- トピック:死刑廃止
法務省は8月23日に死刑が執行されたことを発表したが、執行された死刑囚の名前の公表を拒否し、日本における死刑執行をとりまく秘密主義を露呈した。現在の慣例では、死刑囚は執行当日の朝になって執行を知らされる。まったく知らされないこともある。家族は通常、執行後に知らされる。
執行されたうちの1人、竹澤一二三さんは脳梗塞が原因で精神に障害があった。そのため竹澤さんは妄想があり攻撃的だったという。裁判では、検察側の医師も弁護側の医師も竹澤さんは精神病だと診断していたという。精神疾患のある人も処刑しようとする当局の意思が、これでさらに明らかになった。
アムネスティは日本政府に対し、世界的な死刑廃止の流れに加わり、10月の国連総会に提出される執行停止決議を支持するよう求める。
背景アムネスティは、死刑は生きる権利の侵害であり、残虐、非人道的かつ品位を傷つける刑罰であると考えている。日本での執行方法は絞首である。死刑は、家族にも弁護士にも知らされないまま執行される。また、国会での質問やメディアの取材を避けるため、国会閉会中や祝日などに執行される。現在、日本には104人の死刑囚がいる。
こうした死刑執行は、死刑を廃止する方向へ向かう世界の動きに反するものである。アジア・太平洋地域の25カ国を含む、世界130カ国では、法律上あるいは事実上死刑が廃止されている。
日本の死刑に関するアムネスティの最新の報告書は、http://web.amnesty.org/library/index/engasa220062006 (英文)https://www.amnesty.or.jp/uploads/JapanDPReport2006.pdf(日本語)
AI Index:ASA 22/012/2007
2007年9月7日
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