- 2007年7月 2日
- 国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- トピック:危機にある個人
アムネスティはモルデハイ・バヌヌを良心の囚人と見なし、即時無条件の釈放を要求する。
「イスラエルは国際法に拘束されており、モルデハイ・バヌヌ氏に対して恣意的な権利の制限を課してはならない。その権利には、国内外を旅行し、他人と会合を持ち、また意見を自由に表明する権利なども含まれる」と、アムネスティは本日述べた。
イスラエルが批准し、守る義務のある「市民的、政治的権利に関する国際規約」(自由権規約)の第12条は次のように規定している。
「合法的にいずれかの国の領域内にいるすべての者は、当該領域内において、移動の自由及び居住の自由についての権利を有する」、また「すべての者は自国を含むいずれの国からも自由に離れることができる」。
背景情報:
エルサレムの下級裁判所は2007年7月2日、仮釈放の条件に違反したとして6カ月の拘禁という刑をモルデハイ・バヌヌに宣告した。
バヌヌの仮釈放についての条件は、1986年に英国のサンデー・タイムズ紙にイスラエルの核開発能力に関する秘密を暴露したとして18年の刑に服役した後の釈放時に出されたものである。彼は南部の町、ディモナ付近のイスラエルの核施設の元技術者である。2004年に釈放された時、バヌヌは出国したり、許可なく外国人と話すことを禁じられた。彼が依然として機密情報を漏らす可能性があるとイスラエル当局が主張したためである。バヌヌは約2カ月前、ジャーナリストと接触したことや、イスラエル本国を出て西岸地区のベツレヘムへ行こうとしたことなど14の仮釈放条件違反で有罪とされた。裁判所の判決は予想外であり、検察側でさえ、裁判所は単に抑止力となる執行猶予付きの判決を出すものと予測していた。
アムネスティはこの日まで、バヌヌに課された制限を解除するよう働きかけてきた。
「イスラエルは国際法に拘束されており、モルデハイ・バヌヌ氏に対して恣意的な権利の制限を課してはならない。その権利には、国内外を旅行し、他人と会合を持ち、また意見を自由に表明する権利なども含まれる」。(2004年4月19日のアムネスティのプレス・リリース AI Index: MDE 15/041/2004)
AI Index: MDE 15/044/2007
2007年7月2日
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