- 2007年5月 9日
- 国・地域:シリア
- トピック:危機にある個人
ダマスカス刑事法廷における公判最終日を明日に控え、アムネスティ・インターナショナルは本日シリア当局に対して、平和的な改革推進者であるカマル・アル・ラブワニを即時かつ無条件に釈放することを改めて要求する。
カマル・アル・ラブワニは、シリア刑法第264条に基づき「シリアを攻撃させることを目論み、外国勢力と策謀または接触を図った」として終身刑を言い渡されるおそれがある。アル・ラブワニは欧米諸国を歴訪して人権団体や各国政府官僚と会合をもち、平和的手段でシリアの民主改革を訴えたが、2005年11月8日、帰国直後に逮捕されて以来、拘禁状態が続いている。起訴は同氏によるシリアの平和的改革と人権尊重の訴えに関わるものだ。
「ダマスカスの春」として知られる平和的な改革運動に関わっていたとして、不公正な裁判の末に3年の実刑を言い渡されたことがあるカマル・アル・ラブワニ医師はかつての「良心の囚人」である。同氏は2004年9月9日に釈放された。
2007年4月24日、政治的動機に基づく不公正な裁判によって、指導的立場にあった人権弁護士アンワール・アル・ブニが、人権擁護活動を理由として5年の刑を言い渡されことで、カマル・アル・ラブワニの運命への懸念が増している。さらに2006年5月以来拘禁中の2名の著名な平和的改革推進者マイケル・キロとマフマウド・イサの判決が5月13日に出る予定である。アムネスティ・インターナショナルは、この4人を即時かつ無条件に釈放するよう訴える。
AI Index: MDE24/032/2007
2007年5月9日
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