- 2007年1月31日
- 国・地域:ネパール
- トピック:危機にある個人
アムネスティ・インターナショナルは、ネパール南部のテライ地域で勃発した暴力行為について重大な懸念を抱いている。抗議側と警官との衝突で少なくとも8人が殺害され、数十人が負傷した。死亡者の多くが、警官が群集に向けて発砲の際の犠牲者である思われる。
デモ参加者は、制憲議会に自分たちのコミュニティがより良く代表されるよう保障するため、比例代表制の選挙を要求しているネパール南部のマデシ・コミュニティの人びとである。彼らは、自分たちが政治過程から疎外され、これまで政治的な意思決定権限を与えられてこなかったと考えている。
マデシ・コミュニティの人びとは、彼らの政治的要求を公にするため抗議活動を行ってきた。報道によると、デモ参加者の中にはバスや大型トラックを攻撃した者もいたという。数十人がこの攻撃で負傷したらしい。デモ参加者がジャーナリストや新聞社やラジオ局の事務所を攻撃したという情報もある。標的にされるのを恐れてテライ地域を避難したジャーナリストもいた。暴力行為が激化している地域では、人権擁護活動家たちに対しても攻撃が行われた。ネパール国家人権委員会やNGOヒムライツの職員は、暴力の状況を監視するために同地域を訪れていた際に攻撃を受けている。警官一人が殺害され、何人かの警官が負傷した。
アムネスティは、ネパール当局に法を遵守し秩序を維持する責任があることは認める。しかし、何件かの殺害は警官による過度な武力の行使による可能性があることを懸念している。アムネスティは、ネパール当局に対してこの事件への迅速、独立、公平かつ徹底した調査を保障し、十分な証拠があれば公正な裁判のための国際基準に沿って、人権を侵害した疑いのある人を起訴するよう求めている。
AI Index: ASA 31/001/2007
2007年1月31日
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