アムネスティ日本は、2014年2月から4月にかけて署名アクション「北朝鮮:世界最悪の人権問題を見過ごすな!」を実施、集まった署名1,768筆を安倍首相に提出しました。
署名にご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
国連報告が明らかにした世界最悪の人権問題
今回使用したアクションキット
この署名アクションは、国連の調査委員会(COI)がまとめた北朝鮮の人権状況に関する報告書発表を機に、世界各地のアムネスティ支部で実施されました。日本では、1,768筆の署名が集まりました。
ミサイル威嚇、軍事パレード、将軍様礼賛のニュースが報道されるたびに、北朝鮮はベールに包まれた理解しがたい国、とメディアから評されてきました。しかし、今年2月にCOIの報告書で明らかになった人びとの暮らしは、想像以上に過酷なものでした。
北朝鮮では、国家による深刻な人権侵害が半世紀以上も続いています。この実態を調査するため、COIは1年かけて脱北者の証言や衛星写真を基に情報を集めました。脱北者の証言からは、飢えをしのぐためにネズミや蛇を食べる子どもや、国を逃れようとした罰として堕胎を強制された女性、政治囚収容所で拷問と虐待、強制労働にさらされる被収容者の姿が浮かび上がりました。
COIは北朝鮮が行っている人権侵害を「世界に類をみない」人道に対する罪だと断じています。また、この問題を解決するために、北朝鮮の説明責任を追及することや各国政府が同国の人びとを保護する責任を果たすよう勧告しています。
アムネスティ日本は署名アクションを通して、日本政府が国連や各国政府に対してCOIの勧告に基づいた行動を求めるよう、安倍首相に要請しました。
今後、注目される国際社会の動き
3月に開かれた国連人権理事会で、COIの報告書に基づいて作成された北朝鮮への決議案が大多数で採決されました。COIのカービー委員長が報告書発表の記者会見で訴えたように、「国際社会が北朝鮮の問題をこれ以上見過ごすことは許されません」。今後は国際社会がこの決議内容をどう実施し、北朝鮮の人権問題を解決していくかが注目されます。
アムネスティ日本は今後も北朝鮮の人権侵害に歯止めをかけるために、活動していきます。 署名にご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
集まった署名
アクション名 | 北朝鮮:世界最悪の人権問題を見過ごすな! |
アクション期間 | 2014年2月27日~4月15日 |
要請先 | 内閣総理大臣 安倍晋三 |